うれしい子宝そろそろかな

朝晩がめっきり寒くなってきました。いよいよ秋も本番ですね。

 

少し前にノルンを妊娠38週で卒業されたMさん。「出産後は色々と慌ただしいだろうから、落ち着いたころにご連絡くださいね」とお伝えしました。そろそろ赤ちゃんをだっこしている頃でしょうか。

 

Mさんは今回二人目の子宝。はじめてノルンでお会いしたのは5年ほど前のことです。

「数年間妊活したけれど、なかなか授からない。新宿Kレディスに転院したことをきっかけに鍼灸を本格的にとりいれたい」とのことでした。

Kレディスの通院とともにノルンの治療を生活にとりいれ、そして家庭でのお灸や運動をアドバイスしていくうちに、お一人目のお子さまに恵まれました。

 

その後しばらくして久々に連絡をいただいたのは、2年ほど前のことです。

「原因もはっきりしないけれど、手首の腱鞘炎みたいで痛い。育児で首肩もつらい。そして何より、毎日繰り返される育児中心の生活に疲れてしまった・・・」

がんばって恵まれた子宝のはずなのに、体じゅうがしんどいし、気持ちも明るく過ごせない。

『ねえパパ。また私、ノルンに通ってもいいかな?もっと元気になりたいから、いい?』みたいな相談をご主人さんとしたうえで、再びノルンに通われました。

 

ノルンで治療をしている間は、お母さんが子守りをしてくださっているとのこと。つかの間ですが、育児をはなれられる貴重な時間。

体のつらさや気持ちのつらさをいっぱい話すうちに、少しずつ体も心もほぐれていったようです。

 

「先生が主産前の最後の治療のときにくれた、おまじない替わりのオキバリ。『赤ちゃんが生まれたらママの女性ホルモンがグッと下がって気持ちが沈んじゃうかもしれないから、これを貼って補充すると少し楽になるからね。がんばってね』。そういってくれたから、主産後の気持ちの乱れもうまく受けとめられたし、乗り越えられた気がします。そのことも再びノルンに連絡したきっかけなんです」。そんなふうに後に語ってくれました。

 

はじめての子育ては、わからないことだらけ。楽しいことばかりでもないし、子どもの発育にも健康診断のたびに不安になってしまう。そんな不安も治療のなかで、ゆっくりと話していきました。私が他のママの奮闘記もまじえつつ体もときほぐしながら、徐々に明るく前向きなMさんに戻っていったようです。

 

そんなある日の治療のとき、「先生・・・、私もうひとり子どもがほしいな・・」。Mさんがひとまわり頼もしくなり、次の段階へと進まれたことを感じる言葉でした。

 二人目をのぞまれるMさんは、育児の大変さや生活の変化も充分に理解しています。二人目の子宝をのぞむ覚悟と強い意思を感じました。

 

すでにMさんの体のことはよくわかっていますので、二人目の子宝にむけた治療と体の変化は非常にスムースでした。

 

そして妊娠38週。いよいよ二人目のお子さまを出産されるときが近づき、ノルン最後の治療となりました。

「先生。あのね。最近寝るときに大きくなったオナカを優しくさわりながら、横を見ると、長男がクークー寝てる。なんかうまく言えないけど、すごく熱い気持ちがこみあげてきて、目がうるんでしまうんです。最初にノルンに来た頃には、こんな未来がくるなんて想像もできなかったです」 

最初に出会ったときのMさんと、私がいま向かい合ってるMさんは、まったく違う強さと温かさと大きさをもった女性に成長されていました。私も熱いものがこみあげていました。

 

 

「子宝ってほんとうにすごいパワーだね。そして女性って本当にすごいね。Mさんとの関わりのなかで、私もすごくたくさんのことを学びました。本当にありがとう」

 そう伝えて最後の治療を終えました。

 

そろそろ二人目のお子さまをだっこしているころのMさん。落ち着いたころにいただくご連絡を楽しみに、また新たにノルンのドアをたたく皆さんのお力になれるよう、がんばっていきます。