先日、またお一人の患者さんが妊娠38週を無事に経過し、ノルンを卒業しました。以前にもお話しましたが、ノルンでは陽性反応が出た時点で卒業ではなく、妊娠中も様々なトラブルに対応できるよう、ケアを続けます。治療間隔はあけていきますが、出産間近まで無事に経過した時点で卒業としています。
この方も所沢から新宿Kレディスまで通院していました。仕事や家事と両立させながらの長距離通院は大変だったと思います。まして皆さんご存知のとおり、待ち時間の長い病院ですからね(笑)。
Kレディスでの最初の陽性反応のとき、嬉しくてともに喜びあいました。しかし、妊娠10週が近づき、レディス卒業間近の検診で心拍が停止していました。
初期の流産は主に赤ちゃんの遺伝子上の問題で、受け止めるしかないとわかっていても悲しく辛い経験です。しかし彼女は涙を私には見せず、次の妊娠を信じてコツコツと治療に向き合っていました。
そして今回の妊娠。安定期に入ってもお互い安心することなく、体を整え、健康的な生活を心がけました。今回の妊娠中はお体のトラブルもなく、穏やかに過ごせたようです。
いよいよノルン卒業の日。「ここまでよく頑張りましたね!」「ええ。ありがとうございます。」笑顔で会話をしながら治療の時間が過ぎました。
そして、待合室でお茶を飲みながら最後の時間。どちらからともなく涙ぐんでしまい、お互いに涙声での会話となってしまいました(笑)。だって、本当によく頑張っていたんですもの。
辛かったときにはお互いに涙は見せませんでしたが、今お互いに嬉しくて、そしてここまで来られたことにホッとして、ようやくこらえていた感情が現れた感じでした。
本当に頑張りましたね。いよいよママになりますね。おめでとう!
家族みんなで笑顔いっぱいの毎日となりますように!!